那須の日野屋さんでお味噌仕込み

【食】

寒くなって来ました。

1年分のお味噌

毎年 那須の麹屋天然味噌 日野屋さんで1年分のお味噌を仕込んでいます。今年も仕込みの時期になり、美しい紅葉の中行って来ました。

那須ブランドにもなっている日野屋さんの お味噌。材料は厳選された国産の大豆、玄米麹(白米の麹もあります)そして赤穂の塩と那須のお水だけ。これだけなのに香り高く何とも言えなく美味しい。日野屋さんの麹の力があるからこそと思います。

今年私は50kg仕込みました。 お味噌汁1杯あたり大さじ1が18gなので、家族4人分とおすそ分けの分も含めるとこのこのぐらいの量に。

みんなで仕込み

麹は伝統の室で ふわふわの菌糸に包まれるまで育ち、大豆は早朝から大きな釜で薪の炎でやわらかく炊かれ準備されています。

その背の高い大釜から長い柄杓で豆を掬い上げてザルに必要な量取り出します。

やわらかく茹であげられた大豆は香りが良く、ご主人が柄杓の中に少し取り出して塩をまぶし参加した皆に食べてごらんと差し出してくれます。 これが毎年楽しみで嬉しい瞬間。 初めて参加した方はおいしさに感動していました。

次に大豆を潰す機械に 投入するとミンチ状に押し出されて、これまた大きなたらいの中に落ちていきます。機械は電動なので豆を投入すれば大量でもあっという間に潰されてしまいます。

子供たち、大はしゃぎです

私はグループでお味噌作りをしているので、一緒に子供達も参加してくれていてこの瞬間が「うわー!」とか「すごーい!」とか とても興味深そうで、こちらも嬉しくなってしまいます。 おいしそうという声も。お味噌を作る建屋は、その空間にいるだけでとても良い香りがして、それは保管されているお味噌の香りだったり 大釜から漂ってくる大豆の香りだったり 麹の香りだったり…マスクをしても感じ取れてちょっと幸せな気持ち。

大豆を潰している間に塩を量ってこれもたらいに投入します。次に浅い木箱で育った麹を木べらでこそげ落とし入れます。そして、皆で力を合わせてひたすら混ぜて。まだ温かい大豆とちょっとひんやりしたお塩や麹、温度と感触に差のある材料がなじんでいきます。ご主人がスコップでサクッと硬さを確認し茹で汁で加減してくれるのですが、これでわかるなんてすごい、さすがです。

OKを貰って樽にボール状に丸めて空気を抜くように投下して詰めたら、表面を平らに均して完了です。

日野屋さんに感謝、みんなありがとう。

一連の作業を 一緒に参加した子供達は一生懸命こなしてくれました。楽しくて仕方がないようでも、全員分をこなすうちに疲れの色も。頑張ってくれて、本当にありがとう!

結構な力仕事ですが、こんな体験なかなかできるものではありません。普段見ることのない風景、感じることのない香り、感触、ご主人が話してくれる貴重な食のお話。 

食育なんです

コロナの感染拡大が下火になったおかげで子供たちの参加が実現でき喜びもひとしお。 このような場こそ子供たちに知ってほしいものです。作業中もお客様が来られて作業の様子を興味深そうに見ていらしたので、「食育の一環なんです」などと説明すると「そうね、とってもいいことだわ」と関心を持ってくださったり。通常のお客様より大人数で、子供たちのペースをおおらかに見守り受け入れていただいた日野屋さんに感謝するばかりです。

また、来年

大勢で作ったお味噌は1年かけ  暑さ寒さを経験し、じっくり熟成されて仕上がります。今回は樽の保管も有料となりますがお願いしてきました。

まだ娘たちが中学生だった頃、部活動の大会の合間にフラッと立ち寄ったこの場所。口にしたみそ漬けの美味しさが忘れられず、お店の佇まいにも惹かれ、仕込みもできると知って また来たいと強く思ったあの日から早8年。皆でお味噌を作りに行こうと計画してからは、毎年の恒例行事となりました。

本物の良さを知って繋いでいく

帰りがけにお店でお買い物。奥様は麹の効果なのか羨ましくなるような美肌の持ち主。お醤油や塩麹せんべいなどを手に入れて、幸せな気持ちで那須を後にしました。

頑張ったご褒美に、昨年仕込んだお味噌で作ったお肉の味噌漬けを参加者に提供させていただきました。素敵な経験になったかな、そして、本物の良さ、美味しさを覚えていてくれたら、繋いで行ってくれたらとても嬉しいです。

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