花、咲くんですね
去年から始めた野菜作り。楽しみは食べるだけではありません。見ても楽しんでいます。見て楽しむのはお花!しかも葉もの野菜の花が思いのほかとても綺麗。今まで見る機会なんてなかったけれど、新たな発見になりました。
菜園作りを始めた昨年、草花や野菜の成長を初めから見てみたくて、そのほとんどを種から育てました。
苗を買ってしまえば簡単だけれど、吹き飛んでしまうような小さな一粒が どんなふうに芽吹いて育っていくのか、その過程を見ていたかったのです。
心身共に辛く、感情が消えて何も楽しめなかったその頃、小さな芽を見つけては 心に小さな灯りがともって行くような気がしていました。
セリ科 大化け
そんな種から育てていたひとつ、イタリアンパセリは セリ科の2年草で、今年になって いつの間にかプランターの底を突き破って地面に根を張り、食べきれないくらい巨大化し、花を咲かせました。こんなに強いなんて思ってもいませんでした。
花の姿はレースフラワーの色を黄色系にした感じ。なので、風景になじんでしまい 白い花のような華やかさはないけれど、切り花にしてもクタッとなることなく、シャンとしていてもちが良く、しばらく飾って楽しみました。花粉やら細かい花びらがたくさん落ちるので、戸外に飾るのがおすすめです。ドライにしてもきれいだっかも、と後悔しています。また今度は再来年お目にかかれるのを楽しみにしています。
同じセリ科のパクチー(コリアンダー)は白い花で、最近人気のオルレアに良く似ています。
そう云えば、ニンジンもセリ科なのだけれど、同じように花火のように放射状に広がるきれいな花を咲かせるのでしょうか。まだ見ぬ花に想いを馳せ 育て続けています。モグラが多く、その穴(通り道)を利用してネズミの被害を経験しました。どうか、今大切に残している1株が無事でありますように!
キク科 かわいい
キク科の春菊には小さな黄色いマーガレットのような花が、レタス類はシュッと円錐状に背伸びをした後、白い小さな花が咲きました。菊といえば秋の花というイメージですよね、でも春菊は春に花を咲かせるため、それが名前の由来となっています。春のキク科の花で思い浮かぶのはクリサンセマム・ノースポール、確かに姿がとても似ています。
アブラナ科
キャベツやブロッコリーや小松菜やからし菜やルッコラはアブラナ科なので、菜の花です。菜花としてつぼみの頃に収穫して いただいても美味ですが、摂り残して咲く花には飛び回るみつばちたちの羽音が途絶えることがありません。繋がっていく命に溢れている様子が嬉しくて、手を休めてみたり。独占するより 共生でいいなと思うのです。
ルッコラは白い十字型の花がふわっと咲いていて、とても長い期間咲いていました。 きれいでかわいくてなかなか片付けられませんでした。
ヒガンバナ科
ニラはヒガンバナ科ネギ属。白い端正な星形の花はあまりにきれいで。切り花にして飾りました。でも、やっぱりちゃんとニラ臭くて。切られても時が経つと黄緑色のツヤツヤした実を結んで、とってもパワフル。ニラを食べると元気が出る理由を目にしたひと時でした。
ナス科とウリ科
葉物野菜は 花を咲かせる前に収穫をしてしまうので見る機会がなかったけれど、夏野菜は花をつけて実がなるので、よく目にします。トマト・ピーマン・シシトウ、ジャガイモなどナス科は星のような形。
ウリ科は筒状で5つくらいの切れ込みが入っでいるものが多く、黄色や白い花。カボチャ類の花はダイナミックなサイズでも、すぐにしぼんでしまう儚さ。
夏の日々はそんな花が見たくて 菜園にいそいそと足を運ぶのでした。
アオイ科
一番好きな野菜の花はオクラ。アオイ科で、中心は黒く 花びらはカスタードクリーム色のコントラストが美しく、大振りの花。素敵です。この花が見たくて育てているようなものです。これもまた1日でしぼんでしまう儚い花です。実が付くと地面に落下している姿にはドキッとします。
今年、初めて育ててみたのですが、まだ15cmほどの頃に数本が何者かによって折られてしまいました。急遽、添え木をして処置をしましたが、奇跡的に1本は成長がやや遅れたものの、今もきれいな花を咲かせ実を付けてくれています。熱帯生まれの生命力にあふれています。
園芸品種も華やかで大好きですが、意図せず見ることができた野菜の花たち。すっかり好きになりました。
大好きな花たち、私が住むエリアには、素敵なガーデンもあり 憧れます。時を重ね、日々 愛情いっぱいに維持されている空間に身を置くと、日常を忘れてしまいます。いつか、そんな大好きなスポットについてもいつかお話できればと思います。
こんな風に今まで気がつかなかっただけで近くに素敵なものがたくさんあるのかもしれません。 そんなことに目を向けながら 新たな発見をしていきたいと思います。
なぜ なすのはな
このブログの名前の『なすのはな』は野菜の “茄子” の花 と私が住む “那須” の花 の両方の意味があります。
こんなことわざも由来のひとつになっています。
親の意見と茄子の花 千に一つの無駄はない
茄子は花を咲かせれば 殆どが実を結ぶことから、願いを込めて。そんな茄子の花は ある学校の校章にも取り入れられています。
そして、親の意見をはじめ 今までの経験を無駄にはしない、そんな気持ちを持ち続けようという想いを込めています。
今 思うといつも 悩んでばかりでした。きっとこれからも そんな悩み多い日々が続いていくのでしょう。でも、こうして今あることは 得ることができた情報や経験と気付きの積み重ね。
そんな日常を、少しずつ綴っていくつもりです。
同じ悩みを持つ誰かのヒントになる事があれば嬉しく思います。
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